国民年金基金については、国民年金基金連合会のHPに丁寧な説明があるのですが、「細かい話はいいのでダイジェストで説明を。」とお考えの方向きに制度をまとめてご説明させて頂きます。
①掛金月額は、上限68,000円で選択した給付の型、加入口数、加入時の年齢、性別によって決まります。
②支払った掛け金は、全額社会保険料控除として所得控除(簡単にいえば、事業の経費と同じ効力があります。事業主自身の福利厚生費と同じというイメージでいいと思います)
③節税額 支払った掛け金×皆さんの所得に対する税率+10%住民税税率
④掛け金の増減 2口目以降の加入口数の増減は可能です。
受け取る年金は、公的年金として所得計算の際受給時の年齢に応じて公的年金等控除額が適用されます。
65歳になれば、120万円の年金を受給しても年金に関する所得は120万円-120万円(公的年金等控除 経費の様なイメージ)=0円で所得金額は発生しません。
①途中解約はできません。
②医師国民年金基金は平成31年4月1日に合併、国民年金基金となります。
③配偶者の加入も要件次第で可能です。その場合の掛け金は社会保険料控除として、支払った人の所得控除の対象となりますので、先生が掛け金を負担なさる事で、配偶者本人の控除とせず、税率の高い先生の所得控除とする事が可能です。
④現在の国民年金基金の財政状態は
平成19年から28年まで、いずれも運用資産(純資産額)は責任準備金(将来払うべき給付金総額)を下回っています。
⑤基金加入の1口目はABいずれも終身年金の設定になりますが、2口目からは受け取り年数を確定(5年10年15年)保証期間有 無 の終身保険など先生ご自身がお考えのリスクに応じた受け取り方を選択できます。しかし、一般に死亡保険金は亡くなった場合のリスクヘッジ、年金は長生きした場合のリスクヘッジという考え方でいくと、保証期間は無くとも終身年金を少しでも多く受給できる設定にする。というのが安心かもしれません。
⑥現在、国民年金基金は、国民年金に65歳までの任意加入をしている場合は任意加入の期間払い込みを続ける事が可能になっています。60歳まで、国民年金をかけても40年に満たない先生の場合ですと、60歳以降も5年間国民年金基金の掛け金を支払う事により、現役時代は節税しながらより多くの年金を受給する事ができます。