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所得の区分を争った事例 Part.3

2017年06月06日

勤務医の副業 事業?給与?雑所得?

勤務医A医師の副業

A先生は病院勤務の傍らE社と非常勤顧問契約を結び、毎月1回会議に出席し講義・講話を行う。社員の健康に関し相談を行うという業務を行っていた。

結果

勤務医A医師はE社との顧問契約を事業所得として申告していたが、税務署長はこれを雑所得として更正。H24/6/12大阪高裁の判決では給与所得と判断した。

判断の基準

E社への役務の提供はA医師の計算と危険において独立に行われるものではない。E社による空間的・時間的な拘束を受けてE社の指揮監督のもとで労務の提供を行っている。これに対して毎月の報酬が対価として支払われていた実態がある。

この場合の事実

A医師はE社での講話のテーマも内容もA医師が独自に選定し、準備しておりE社の指揮監督を受けていない為E社から支払われる報酬は請負報酬であると主張。
税務署側は、E社でのA医師の役務の内容は、E社の委託内容に従ったものでありA医師にある程度の自主性が認められるとしてもE社の指揮命令に服していないとまではいえない。
役務の提供には時間的拘束がある。
受取る報酬の支払い時期や金額が予め一定していることなどを考慮してA医師とE社の間には雇用契約に類する契約があった。従ってA医師がE社から受け取った金銭は雇用契約に類する契約に基づく労務の対価、給与所得と判断した。


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